中学受験を遠巻きから見ている人たち・・・

つまり中学受験未経験の人たちの多くは、

中学受験に対して「親のエゴ」や「教育虐待」といった

ちょっといきすぎなくらい攻撃的な言葉で批判をしています。

 

たしかに、年端もいかない小学生を勉強漬けにしているのは

そういうふうに見えてしまっても仕方ありませんし、

僕も中学受験真っ只中のときは

母のコントロール力に脅威を感じていましたが、

こういった批判の「芯」の部分にあるものというのは

学歴神話を盲信する親への訝しいまなざしがあるのだと思います。

 

とはいえ、学歴神話を信じるようになったのも

それなりの経験や理由があってこそではないでしょうか。

 

中学受験において親がなぜ学歴を気にするのか、

親の学歴が低いことによるコンプレックスから

自分の子どもに中学受験させる(リベンジする)のか、

偏差値が高い名門校・進学校を志せば志すほど、

そういった視線にさらされることが多くなります。

 

今回は、中学受験と親の学歴コンプレックスは

本当に密接に関係しているのか

そういったことを考えていく記事にしようと思います。

 

 

中学受験をさせる親の最終学歴

まず、自分の子どもに中学受験をさせる親の

気になる最終学歴です。

 

ネットでちょっと調べてみたところ、

中学受験を経験することで大学進学に有利になり、

将来的な子どもの進路の選択肢が広がるなど、

学歴があることによる未来の明るさへの期待から、

中学受験をさせる親は学歴による苦労を

相当してきた傾向があるとか、

あまり学歴が高い親ではない、と思われているようです。

 

とはいえ、そういった

「中学受験させる親の最終学歴」のうわさは

あくまでも都市伝説の範囲を出ず

実際のデータや生の声をもとに集めたわけではないのも現状。

 

僕としても、中学受験させる親のほとんどが

「ただの見栄っ張りだろ」といわれているようなのは

ちょっとむっときます、根拠ないですし。

 

ここではベネッセのデータを基にした

中学受験させる親の最終学歴のわりあいを考えます。

 

(参考:https://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/hogosya_ishiki/2008/hon/hon2_4.html)

 

 

中学受験させる親の最終学歴:大卒

僕も実はとてもびっくりしたのですが

中学受験させる親の最終学歴で最も多かったのが

父母共に大学卒業、というデータです。

 

上記の文章では強気に書きましたが、

僕もそういうエリートなおうちで育ったわけではなく

少なからず高学歴への憧れも

モチベーションにしての中学受験だったので、

大学卒業の両親が子どもにわざわざ

中学受験というある意味「王道エリートコース」を

歩ませる意味が、恥ずかしながらちょっとわからなかったです。

 

ただ、両親ともに大学卒業ということは

学歴がある・何かの資格や肩書を持っていることの強さを

自分たちが一番知っていて、学歴があるというだけで

選択肢の幅がかなり広がるというメリットを

自分たちがとくに生々しい経験として持っているからこそ、

エリートコースを走っていけるレールを

敷いてあげているのかなという印象を受けました。

 

中学受験させる親の最終学歴:高卒

中学受験をさせる親の最終学歴の中で、大卒には劣りますが

最終学歴が高卒である親も

中学受験戦争には積極的に参戦しているようです。

 

ただ、数としては中くらいなイメージを抱きました。

 

高卒というのは、学歴にコンプレックスがあるという場合と

勉強に意味を見いだせずにあえて選択した場合の

2つのパターンに大きく分類されると思います。

 

学歴にコンプレックスがある場合は、

進学先で子どもに肩身の狭い思いをさせまいかと

頭を悩ませつつも、偏差値や成績の上下には恐恐としています。

 

一方、自ら選択して高卒という方法をとった親は

そもそも勉強する意味を見いだせなかったため、

受験や勉強、学歴といったこと自体にこだわりがうすく、

熱を入れる意味を疑問視している親が多い印象です。

 

中学受験させる親の最終学歴:中卒

これに関してはネットでちょっと調べてみた

結果になってしまうのですが、

掲示板やどういった相談サイトに行っても

「親が中卒でも子どもに中学受験はさせてあげられるか」

といった質問などは限られた数しかないばかりか、

中学受験に対して批判的なまなざしを持っている

中卒保護者も多く、意外にも中卒親は

中学受験を視野に入れていない場合が多いみたいです。

 

またそういったおうちの子どもは

けっこうなわりあいでグレていることもあるようで、

勉強に追われる毎日とは

ほとんど無縁というか、関わりを持たないように

しているような気がします。

 

正直な感想ですが、中卒だと

収入面で厳しいケースが多いため

中学受験希望者が意外と少なかったのは、そういった

経済的な面も強く影響しているのかなと思いました。

 

 

「学歴が低い」親が中学受験をさせる?

中学受験に高学歴への羨望が皆無かといわれると

決してそういうわけではないのですが、

だからといって特別「学歴が低い」親が

子どもの中学受験を後押ししている、

というわけでもありません。

 

一説によると、高学歴へのあこがれで中学受験をさせるのは、

むしろ大学卒業親や高キャリア親など

どちらかというとエリートといわれる親に

顕著に表れる傾向があるみたいです。

 

おそらく、学歴やキャリアがある成功体験を

自分自身が強く持っているために、

仕事ないし人生で「成功した」姿はエリートのみと

信じ切っているという原因で、自分の子どもにも

同じような成功体験を積ませるべく

中学受験をさせるものだと思われます。

 

学歴がないために門前払いをされてしまう業界が

存在することも、また高学歴や

エリート親だからこそ知っている世界であるとも

言えるかもしれません。

 

また中学受験では受験生の学力のみではなく、

受験生の「素質」自体を見ようとする向きも出始めており、

この「素質」というのがいわゆる

「思考力」や「個性」などといった生まれ持ったセンスです。

 

そういったものを見るのが、記述問題だといわれています。

 

中学受験では親の学歴如何にかかわらず、

受験する本人の感受性や知識欲が大きな影響を及ぼすため、

「学歴が低い」親からエリート学生がうまれることも

中学受験では珍しいことではないといえます。

 

 

中学受験に親の学歴は関係するのか

中学受験校が親の学歴や職業をジャッジし

受験生の合否を決めているという都市伝説が

まことしやかにささやかれています。

 

しかし実際問題そんな差別的かつ

個人情報保護法に触れるような調査は存在せず、

中学受験において重視されるのは

当然受験生本人の学力や意欲、

考え方や視点などの個性や素質です。

 

とはいえ、学力がある受験生の親というのは

ほとんどの場合学歴や実力のある親ですので、

親が保護者会に行った際などに

周囲の親の顔ぶれを見て畏怖してしまうということは、

全く考えられない事実というわけでもありません。

 

また中学受験において、親の学歴が

進学校・難関校への入学に関係しているかという問いは

実際の入学審査という面よりも

センスや素質などといったところで疑問に持つ人も多く

中学受験の掲示板で盛んに議論されたり、

いろいろなメディアでも頻繫に取り上げられる

注目度の高い話題でもあるみたいです。

 

さまざまな掲示板やメディアのコラムで憶測や推測、自論が飛び交う

「親の学歴と中学受験」問題ですが、

関係ある&関係ないのどちらの意見もある

議論にも熱が入るテーマです。

 

ここでは、調べて分かった両極端の意見を並べて

見比べてみようと思います。

 

 

意見や主張は分かれている

これもネットでちょっと調べてみたのですが、

中学受験と親の学歴が関係しているかどうかという意見は

ある派、ない派の意見がとてもきれいに割れ

意見と主張も両極端に分かれていることが分かりました。

 

トップページにも書いてしまったことではあるのですが、

学歴が関係あるという意見もないという意見も

どちらの意見も根拠や説得力が感じられるため

一概には言えないのですが、

どちらも実際にそういう家庭があったうえで

議論されているのだとしたら、正直なところ

親の学歴の高い低いはあまり関係ないんじゃないかと

最近の僕は思っています。

 

関係あるという意見

中学受験と親の学歴に関係があるという意見の中で

一番興味深かったのは、

  • 「頭のいい親は正しい教育の方向を知っている」
  • 「学歴が高い=よい仕事をしているため、
  • 「教育費を惜しみなく子どもに注ぐことが出来る」

といったものです。

 

前者の意見は高学歴がスーパーマンのような

なんだか無理が感じられる意見のような気もしますが、

後者の意見はたしかにと納得させられるものでした。

 

また、高収入家庭の子どもは

その親もまた高収入家庭で育っているため

親もまた進学校に通い、

「学歴の遺伝」みたいなものを成功させている事例もあります。

 

また、高い水準の教育を親子で受けられるのは、

なかなかできる体験ではないと思いますし

進学校・伝統校に親子二代で通う夢を実現するには

やはりそれなりの学力をつけるための教育に

お金を費やさなくてはならないので、

収入面の影響をもろにうける中学受験においてなどは

とくに「高偏差値=高収入」という図式が

できあがってしまうのだと思います。

 

関係ないという意見

一方で、収入や経済状況、親の学歴や職業は

中学受験にはいっさい関係ないと唱える人が多いのも事実です。

 

僕自身もまた親の学歴とは無関係のところから

中学受験をした身なので、

すごく興味深くこの意見は見ていましたが

「お金があるから」勉強にも使っていけるという

あらがえない物質を引き合いに出した前の論調より

どことなく感情的な意見が垣間見られました。

 

しかし、ペーパーテストや偏差値にこだわりがちな

成績至上主義の英才教育組より、

僕たちのような、いわゆる「学歴の低い」といわれる親は

僕たち子ども側に、勉強する意味や大切さを

言葉ではない何かで伝えてくれていましたし

人間味のある教育をしてくれていたと思っています。

 

こういったことを、僕がトップページでも言っている

母の「教育力」なのかなとも思います。

 

また、僕も含め「学歴の低い」親と子は

英才教育も特別な才能も何もないぶん

とにかくがむしゃらにやるので根性はつきました。

 

「トンビが鷹を生む」、母に言われたこの言葉は

僕としてはちょっと複雑ではありましたが

受験生本人の頑張りがダイレクトに数値化されて評価される

中学受験の世界では、

そういった逆転劇のようなものも頻繁にあり、

中学受験と親の学歴について思わせられます。

 

 

学歴コンプレックスと中学受験の関係性

中学受験と親の学歴コンプレックスは、

切っても切れない関係性であることは言うまでもないかもしれません。

 

中学受験をして進学校・名門校と呼ばれる

私立中学校に通わせる保護者や

中高一貫校に入学させる保護者は、心のどこかで

子どもが難関大学へ進学することや

高キャリアを得ることを望んでいると思います。

 

僕がそうだから、そう思うのかもしれませんが・・・。

 

ただ、ある程度キャリアのある仕事や

高い学歴が必要になる仕事を目指す子どもたち、

またはそういうおうちが中学受験をする、

そんな傾向は非常に高いと思います。

 

また、学歴を気にする親たちが

中学受験をさせるというのも、

「高学歴」というものに対して

少なからず信頼感があるためだとも感じています。

 

職業コンプレックス?

中学受験と学歴コンプレックスという話に追加なのですが、

学歴の先には、就職、職業へのおののきがあるかもしれません。

 

「学歴が低い人はよい(=高い賃金の)仕事に就けない」という

誰でも知っているはずの当たり前のことですが、

学歴を気にする中学受験親にとっては

これは子どもを飢え死にさせるレベルの大問題。

 

学歴が低いと就ける仕事も限られてきてしまい、

よい仕事、賃金の高い仕事をさせて

将来不自由なく独り立ちさせるように、と考えていくと

大学受験には圧倒的に有利な中高一貫校の受験、

さらに、就職先が華やかな難関大学への進学実績、

名門私立中学校へ中学受験、

といったことに自然と考え方が流れていくのだと思います。

 

僕が親になっても、子どもには不自由してほしくないですし

そのために学力・学歴が必要であれば

ぜひつけてほしいと願うはずであるので、

中学受験親たちのつづるブログなどの行間から読み取れる

こういった愛情(たまにいびつなものもありますが)は、

かなりよくわかります。

 

生きていくためにはお金が要りますし、

お金を稼ぐためには、まだまだ学歴は必要で

また学歴が高いということは、それだけ

高度な情報を処理する頭脳があるということ。

 

こういった部分と将来の仕事を推し量ったとき、

ものすごく時間とお金がかかる中学受験でも

損はない、と思うのかもしれません。

 

 

中学受験させる親の主な目的は学歴?

中学受験させる親の主な目的は、

子どもに由緒正しい学歴を持たせてあげたいという

「親心」が主な出発地点だと思います。

 

上にも書いたとおり、学歴を持っていれば

就ける仕事は無限大に広がります。

 

実際授業の一幕で、大きな会社などは

大学卒業(最低でも短大)していなくては

書類選考で落とすとも聞いたことがあります。

 

中学受験において学歴を気にする親は、

「大卒」という肩書のなさで苦々しい思いをしたり、

就きたかった仕事に就けなかった、という

心から傷就く経験があるからこそ、

中学受験に望みのすべてをかけるのだと思います。

 

僕の母も、そんな苦い経験をしているので

僕に学校へ行くことの重要性を

いつも滾々と話してくれました。

 

事実、僕たちの親の世代は学歴神話といわれて

大卒がスーパーマンのような扱いを受けていたと

誰かから聞いたことがあります。

 

安定した将来を約束するため、

中学受験をして学歴をつけたい、

できれば箔のつく大学に行かせてあげたい、

そう考えてくれているのだと思います。

 

難関大学への進学

学歴コンプレックスとか、職業コンプレックスとか

すごくコラムニストみたいなことを書いていますが、

やっぱり、難関・名門大学への進学に勝る

魅力というものはないような気がします。

 

学歴神話に傾倒する親たちを笑う人だって

「東大卒」「慶応卒」ときいたら、

やっぱりちょっと「すごいな」と思ってかしこまってしまうはずです。

 

難関大学には、名前だけでその人をすごそうに見せる迫力があります。

 

中学受験校の多くがアピールポイントとして掲げている

「難関大学への進学実績」は、親に

入学した子どもの未来を照らす光にも見えますし、

その先にある華やかな就職を考えると

中学受験で学歴を気にする親はもちろん、

逆にどんなに学歴を気にしない親でも

偏差値や進学実績というものには関心が高い傾向にあるように思います。

 

 

中学受験で学歴を気にする親は将来を見据えてくれている

中学受験で学歴を気にする親や、

「学歴の低い」親というのは

将来を見据えたうえで高学歴を手にさせたいと考えて

中学受験をさせてくれているのだろうと思います。

 

また、最近は「先行き不透明な世の中」と

いわれているようですし。

 

国際問題などに目を向けたとき、

学歴や知識がそなわっている人材のほうが

あとあとに困らずに生きていけるだろう、と

考えてくれているのかなと思いました。

 

中学受験で学歴を気にする親は、

学歴というものに縛られて苦しんできたからこそ

子どもには「良いもの」を与え

学歴というレッテルのために

選択肢や夢の幅が小さくならないようにと考え

将来を見据えて与えてくれているのかもしれません。

 

難関大学への進学や大企業への就職は、

それだけを聞くとなんとなく

成金趣味のような印象を持つ人もいるかもしれませんが、

それとは全く逆の、深い愛情があるからこそ。

 

中学受験を教育虐待というのも

その裏に隠されている子どもへの愛情を

想像してみてほしいなと僕は感じています。