中学受験に親の学歴が関係あるのかという問題は

中学受験をさせるおうちの層が、全体として

高学歴・高収入・高キャリア家庭であるという

総合的な傾向も作用しているような気がします。

 

中学受験は親が密接に関係する受験であるからこそ

そういった心配も芽生えてくるもの。

 

また、親子で面接をしたり

親の学歴や家庭環境をきかれたりするという

高校受験や大学受験では絶対に経験しない

特殊な面接スタイルもあって、

より一層「親の学歴」と「中学受験」の間に起こる心配は

大きなものとなっているみたいです。

 

とはいえ、中学受験はとくに

受験生自身の実力やセンスといったものが

ダイレクトに結果に出やすく、また

とくに視覚化されやすい側面のある受験です。

 

 

 

中学受験で親の学歴は子どもの成績に影響?

中学受験は子どもの成績や出来を最重要視する

残酷なまでに「実力勝負」という面が強いサバイバルです。

 

また、親子二人三脚の協力体制が強く求められるというのも

中学受験がもつ特有の受験スタイルで、

親子の距離感が密接なものになるぶん

子どもが親から受ける考え方や問題解決能力への影響は、

非常に大きなものとなっていると思います。

 

中学受験でことさら「親の学歴」が気にされるのは

こういった親子の距離感も関係してくるのではないでしょうか。

 

子どもの性格は環境で決まるとも言いますし

親子の距離感が近ければ近いほど

子どもは親の影響を受けやすくなるのは事実ですから、

中学受験以前に、例えば学ぶことが嫌いな親の影響は

少なからず勉強嫌いの性格を受け継いでいたりすると思います。

 

だからといって、勉強嫌いな親だから、

学歴が低い親だから、中学受験ができないだとか

勉強のセンスがない子どもになるというわけではありません。

 

ただ、親子関係が一層濃くなる中学受験において

親の性格や勉強や学びへの向き合い方というのは

受験生である子どもにも

大きな影響力があるのではないか、と僕は考えています。

 

 

中学受験で親の学歴と子どもの成績が比例する場面

中学受験はとにかくお金がかかることで有名です。

 

受験準備に入学後の制服、学費、子どもの交際費・・・

私立学校に合格した際には、

学校指定の教科書なども購入しなくてはいけなくなり、

大変な額が一度にのしかかります。

 

そのため、中学受験では

親の財力がものをいう場面も少なからずあり、

お金のあるおうちの子はそれなりの勉強をしていますし、

中学受験で必要になる思考力や感性を高めるような

密度のある体験を数多くしている子たちは

僕の知っている限りでもかなりたくさんいます。

 

また、こういった経験をたくさんしてきた子は

知的好奇心や知識欲が強くなる傾向にあって、

学ぶことを自然と楽しめる心が育っているため

中学受験に向けて勉強してきたことも

雑学として全く普通に覚えていられる子が多いです。

 

そのため、遺伝などの直接的な影響に関しては

もう「本人のやる気」次第なので何とも言えませんが、

財力や経験値といった後天的な面では

成績に影響が出るというの間違いないかもしれません。

 

 

中学受験生に求められる「教養」と「素質」

中学受験は小学校で習うことの、

ずっとずっと範囲外のことを勉強させられます。

 

また、その勉強の範囲外にも

いろんなことへの興味・関心と感受性、

雑学レベルの幅広い知識も同時に求められ、

受験生である小学生は

好奇心と我慢という相反する感情を

心の中に同居させなくてはいけません。

 

これを中学受験界隈ではおそらく、

「教養」と「素質」という言葉を使って

表現しているのでしょう。

 

身につけた知識を使いこなすチカラ、

知識を覚えるまでの我慢、

これが、中学受験界隈でいわれる

「教養」と「素質」なのかもしれません。

 

「教養」とは

僕が思うにこの「教養」とは、深く幅広い知識・雑学や

その英知に裏付けられた身のこなしや言葉遣いのことを

指しているのではないかなと思います。

 

けっして、いろんなことを知っているから

教養が高いというわけではなく、

それを自分自身の生活の中でどう使うか、

どう自分のものとして育てられているか、

そこまで発展させてこその教養だと僕は思います。

 

そして、中学受験ではそういった教養、つまり

いわゆる「センス」と呼ばれるこの感覚は、

中学受験校で見られることの多い部分でもあります。

 

教養は、学ぶものではなく身につけるもの。

 

知っていることの使いどころを

的確でなくても知っているかどうか、

言葉遣いや考え方の中に反映されているかどうか、

そういったことも含めたうえで

中学受験校は受験生の「教養」を計っています。

 

「素質」とは

中学受験における「素質」は、知識を身につけるまでの

ある程度の我慢強さのほか、つらい中学受験勉強や

徹底的に管理されたスケジュールに耐えきれる

精神年齢の高さと自制心のことではないかと思います。

 

たしかに、中学受験勉強はかなりきびしくて

小学生であった頃の自分も良くやっていたと思いますし、

小学生にやらせる課題としては

相当むずかしい内容のものがほとんどです。

 

ただでさえむずかしい教科ごとの仕組みや問題を

理解していくというだけでも

かなりの忍耐力が要求されますし、

出題内容は難関中学校近づいていくほど

複雑化していくうえ

昨今では中学入試テストの出題内容全般に

クセの強い難問が目立つようになったと聞きます。

 

小学生の柔らかい心にかかるストレスは

想像を絶するほど凄まじいもの。

 

我慢強さや自制心を「素質」と表現するのは

こういった「勉強のストレス」と上手に付き合っていくうえで

とても大切なスキルであるともいえます。

 

 

親の学歴が低いと「教養」はつかない?

中学入試テストの出題内容は難問化し、

中学受験で学歴を気にする親たちにとっては

自信や周りの学歴や、学歴が子育てに与えている影響が

ますます気になってくるのではないかと思います。

 

しかし、「教養」とは上記したように、

受験生本人の持つ理解力や好奇心が大きく影響する

あくまでも後天的な才覚であり、

学歴、収入といった面よりも本人のポテンシャルが

問われる部分でもあるようです。

 

たしかに、学歴と財力を持った親がいれば

小さいうちから学習や経験面で

多くのインプットをすることができますから、

中学受験校が求める「思考力」や「感受性」を持った

考える人が生まれてくるのは

必然といえば必然なのかもしれません。

 

ただ、学歴や収入がないために

子どもにそういったインプットをさせることができない、

というわけでは決してありません。

 

たしかに、お金がないとできない経験はたくさんあります。

 

ただ、子どもの知的好奇心をくすぐるとか

知識欲を刺激するような本などコンテンツを与えるなど

そういったことをするのは

決して不可能なことではないと、僕は考えています。

 

「教養」は興味から身についていくものだと思うので、

興味の持ち方や「知り方」のようなもの、

知りたいという気持ちを覚えて実践してみる

そんなチャレンジ精神は

中学受験のみならず、あらゆる場面で

プラスに働くことなんじゃないかなと思います。

 

「教養」のない中学受験生が損すること

中学受験では、学習した内容が

どれくらい受験生の身についているか、

使いどころを心得て理解できているかといったことが

注目されるポイントのひとつになっています。

 

そのため、教養のない受験生は

学習した内容を深く掘り下げて身につけるという

一段階踏み込んだプロセスがないため

中学受験で求められる思考力や発想力といった

「頭の使い方」の原点がもろいものになりがちです。

 

また、教養をつけられないということは

知的好奇心や知識欲のベースも

あまり高くないという線も考えられます。

 

中学受験において、知的好奇心が低いというのは

成績の上下や合否に関わる、根本的な問題にほかなりません。

 

知的好奇心・知識欲が低いと、

中学受験の家庭でどうしても求められてくる

「主体性のある学習」や、

「瞬発的な思考力」といったものが

なかなか伸び悩むという弊害が生まれてきます。

 

なぜなら、知的好奇心・知識欲といったものは

細かく掘り下げた質問が多くなる

中学受験の問題において、

学習した内容のさらに奥に突っ込んで

知識を深めていくための

トリガーの役割を持っているためです。

 

つまり知的好奇心や知識欲に乏しい受験生は

中学受験勉強中に求められる根深い知識とか、

学習した内容の周りにある

「事象のつながり」のようなものを知り

自分のものとして考えない傾向にあるためです。

 

すごく言葉が悪いのですが、好奇心に乏しいと

その後よい学校に行っても

学ぶ意欲や意義を見失ってしまい、成績が伸び悩む、

いわゆる「深海魚」状態に陥ってしまいます。

 

「教養」を身につける楽しさが分かっていない限り

中学受験はただの覚えゲーになってしまうでしょう。

 

 

親の学歴と「素質」は関係ある?

中学受験において、集中力や忍耐力を指す

(と僕は考えている)「素質」に関しては、

かなり本人の性格によるところが大きいので

「親の学歴が低いから」中学受験でも

集中力がない、忍耐力がないということには

ならないのではないかと思います。

 

しかし、こと中学受験で勉強することに関して

その意義や理由、意味、メリットといったことを

的確に教えられないのは、親の責任かもしれませんし

そこには少なからず「学歴」というものも関わってくるかもしれません。

 

少なくとも、学歴の高い親の大半は

学ぶ意味や、つらい勉強に耐えなくてはいけない理由を

知っている人が大半だと思います。

 

そのため、それを子どもに

心から出た言葉として説明することも叶います。

 

しかし・・・これはあまり言いたくありませんが、

学歴の低い親の半分以上は

学ぶ意味よりも生き抜く知恵や楽しさを

子どもに伝えようとする傾向があります。

 

学歴は高ければそれに越したことはありませんが、

低くてもまた別の景色が見える

まるでカレーライスの福神漬けのような、

人生を華やかにする手段のひとつであるともいえるためです。

 

とはいえ、中学受験においていえるこの「素質」とは

自制心、忍耐力、勤勉さなどにつながる能力であるため

そのあたりの性格を鍛えておくことは

非常によいことであるといえます。

 

とはいえ、自制心ややんちゃな性格は

本人の持つ性格や個性といったことになってくるため

そういったところまでは学歴が関係しているとは

ひとくちには言えないことだと思います。

 

 

「素質」のない中学受験生が損すること

中学受験における、忍耐力や集中力といった「素質」は

つらく難しい受験勉強に耐え、最大限の集中力を発揮し、

志望校までの道のりまで歯を食いしばって頑張れる、

いうなればそのまま成績や偏差値に直結する

とても重要なスキルです。

 

この「素質」のない受験生は、

言うまでもなく勉強への集中力を欠くため

受験勉強が長く続かず、

続いたとしても大切な時間をただ「こなすだけ」に

終始してしまうということもよくあるため、

学習した内容がほとんど身にならず

結果として成績が上がらない、

伸び悩むということが起こってしまいます。

 

多くの受験生は(恥ずかしながら僕もそうでしたが)

直前期になるとはっと気が付いて

猛烈に追い上げの勉強でブーストをかけますが

ここでいう「素質」を持たない受験生は

入学後に集中力の糸がふっつりと切れてしまい、

第一志望校入学後に成績低迷、ということもまま起こっています。

 

これは、あまりにも損しているといえるのではないでしょうか。

 

受験勉強は苦しく難しいので、それが続かないというのは

ある意味仕方がないことではあるのですが、

せっかく苦しい思いをして学んだはずの内容が

集中力が欠けていたばかりに抜け落ちてしまうのは

すごくもったいないことではないでしょうか。

 

受験生の「教養」と「素質」は、もしかすると

中学受験において親の学歴よりもずっと重要かもしれません。

 

そんな2つをどうやって鍛えていくか、

僕なりに考えてみたことを事項でつづっていきます。

 

 

中学受験での教養と素質の上げ方

中学受験において教養と素質は、

すべて知的好奇心や知識欲に

裏付けられているものではないかと、僕は思います。

 

なぜなら、「知りたい」ことや「気になる」ことがあれば

どんどん知識を吸収し、身につけ、

博士といわれるくらい詳しくなるのが子ども・・・

とくに、男の子の強いところだと思うのです。

 

また、この特性を刺激するのに何より大切なのは

色々なところに連れていってあげたり、

興味を持ったことを一緒になって考えてあげたりなど、

体験と想像が何よりも効果的であると僕は考えます。

 

さらに、つらいはずの「我慢」の先に

どんないいことがあるのか、といったことを

具体的にイメージを掴ませるというのも効果があります。

 

普通は、我慢というと後ろ向きな

ネガティブなイメージが強く残るものですが

そこにいかにメリットがあるのか、

成長やスキルアップが見込めるのかなど、

楽しさをアピールすると人ってやっぱり頑張れます。

 

色々な場所に連れていって深い話をするのは、

ある程度お金もかかってきてしまうことですが、

中学受験において、あるいはこれからの人生において、

ここで挙げた「教養」と「素質」は

だいじな精神の宝として輝きを放つはずです。

 

中学受験で「学歴が低い」親の実践法

とはいえ、中学受験において学歴を気にする親にとって

子どもの教養につながるテキストとか、

素質を伸ばす論理的なテクニックというものは

そもそも、さしてなじみはないかもしれません。

 

それに、中学受験を考えはじめる年頃で

今さら育て方がどう、向き合い方がどう、といわれても

変えるわけにもいかないし、変わるわけでもないので、

中学受験に向けて素質や教養を

鍛えておきたいとは思いつつ、

今から新しい風を取り入れるとなると

ちょっとわざとらしいと感じるかもしれません。

 

ただ、中学受験における素質と教養は

いわば知的好奇心や知識欲に根差した

「興味・関心」そのものです。

 

中学受験をする際に、学歴や収入が高すぎるおうちと

上手に渡り合っていくためには、

毎日の中で色々なことを発見する目を親も持って、

見て・調べて・考えるという

興味関心を持ってもらうために大切なプロセスを

一緒にはぐくんでいくことも大切だと思います。

 

また、僕も言われていましたが

親が良く言いがちな「勉強しなさい」も

僕としては「やりたくないならしなくてもいいけど・・・」と

含みを持たせて言われた方が

危機感に駆られてはやく取り掛かろうと

感じるんじゃないかなと。

 

決して子どものいいわけではないですよ!

 

ただ、そういった興味や主体性といったことを

中学受験校が求めてくるのは間違いないことなので、

そういった面をうまく誘導できると

中学受験の本番においてとても有利になると思います。

 

 

遅れをとってしまうのは事実、でもあきらめない!

中学受験において、収入が少ない・学歴が低い親というだけで

勉学や経験といった面において

大きな後れをとってしまうのはゆるぎない事実です。

 

しかし、中学受験は親子の受験といわれるように、

親子二人三脚で走ること、親のサポートは

他のどんな受験よりも絶大な力をもっています。

 

また、中学受験は3年という長い時間を

受験勉強と志望校のために費やす

ある意味、時間をかけた大博打の面も持っています。

 

裏を返せば、時間はたっぷりあるものの

ずっと緊張状態が続いていく、独特な受験スタイルです。

 

子どもの立場からするとそういった緊張感は

あまり持っていないことのほうが多いですし、

親の持つ緊迫感や焦りを子どもに伝えるのも

決して全面的に正解というわけではありませんが、

親が受験生である子どもの内面まで深く知り、

支えたり見つめたりできるのが中学受験であるともいえます。

 

大切なのは協力体制や話し合い、コミュニケーションです。

 

ほかのどんな受験よりも長く、濃い時間になる

中学受験ですし、

ただ志望校に合格するだけではない「生きる糧」が

中学受験を通して手に入れることが出来れば

学歴やキャリアの裏に隠れていたもっと輝かしいものも

見つけられるかもしれないと、僕は思います。